時間をかける応用情報のセキュリティ対策(7)コンピュータシステム(ハードウェア以外)を押さえる
瀬戸先生の本で良く言われることとして,一通り全範囲の基礎として応用情報をやってから(基本情報を受けるときは基本情報),次の段階のテキストに取り掛かって欲しい,みたいなことを書かれている。確かに問題を読み込めば読み込むほど言いたいことはわかる。
しかし,そこまでやるための動機は保ちにくい。そこで,自分はネットワークだけは先に,を推奨したけど,もう少し読み込んでるともう2分野~3分野は必要だと思ったので書いてみる。
問題文の構成を読むのに間接的に必要な知識
良く言う,体験がそこそこある人にとってのこれ常識,がこの試験を解くときには散らばってる。
例えば,WebサーバとDBサーバは別々になってて,Webサーバがデータベースを呼び出してデータもらうんでしょ,は常識な人にとっては常識である。教科書で身に付けた常識ではない人がほとんどだと思う。それ教科書の何ページに書いてるのか?と言われると,手が止まる。しかし,知らないと解けない(か相当解きにくい)。知識だと思う。そして,知識であるとすら認識されていない。
しかし,その常識,実は応用情報の午前試験でちゃんと試験範囲なのである。システム構成要素のとこにちゃんと試験範囲で入ってる。
システム構成要素・ソフトウェアは本当にゼロなら問題文も読めない
だいたい,全ての問題はクライアント・サーバシステムである。問題文のシステム構成を読み取るのに,そのあたりの知識が完全ゼロだったらアウトどころの話ではない。大抵の人はこれは知識ですらないと思うが,一方で,じゃあ完全自然状態で小学生が知ってることですか?と言われたら手が止まると思う。
ソフトウェア構成要素は,ミドルウェアは範囲で,そこにWebAPIとかも入ってる。LAMPも用語として範囲で,その用語を一切知らなくて抽象概念で知ってますはやりにくくないですか?いや抽象概念でも解けるけど,しかし色々とイメージできなくないか?
システム構成要素の余事象とか場合分けして足していくことを駆使する確率だけは,無理な人には無理なのだが,そこ以外はがんばればできると思うし,がんばるべきだと思う。
コンピュータ構成要素
これはできれば,って感じかな。範囲はCPU・メモリ・バス・入出力デバイス・入出力装置あたりになる。午前問題が完璧に解けるほど知らないといけないかというとそうでもないのだが,イメージすらないとさすがに解けないだろう?と。ここはシステム構成要素・ソフトウェアより優先度はかなり低いけど,でも午前を先に押さえておく方がよかったりする。
基礎理論は無理といっても良い
これは最近の瀬戸先生の本には書いてないどころか,逆のことを書いてる。
重要だが,最終的に無理な人は無理だし,ソフ開とは違うのだから・・・という見解。
仮に大切なことを認めるとしても,それを理解するために積み重ねていないといけないことが多いし,それがないと情報技術者試験のテキストでは理解できない。コンピュータシステムほど間接的に影響しない。
高度午前2での指定範囲
- コンピュータ構成要素・システム構成要素・開発技術
になってたりする。支援士は
- 開発技術・サービスマネジメント・システム監査
が範囲になっていたりする。まあ,そう考えるとコンピュータ構成要素・システム構成要素ぐらいはやっておくリターンはそれなりにあると思う。
サービスマネジメント・監査は瀬戸先生の支援士のテキストの中にも書かれてるし,まあ,そのときにやるで問題ないと思う。
完璧に知ってる必要があるかは別にして午前対策は必要なので
このあたり,体験か常識化か学習かとか議論する暇があったら,午前対策も兼ねて一通りやってしまうのが速い。どっちみち午前はやらないといけなくなるので。
その範囲のトピックを完璧に知らないといけないか?と言われてもそうでもない。なので,キタミ式+午前対策ぐらいの軽い対策を一度しておくのはありだと思う。
次回,この連載を書いた理由を少し書いて,このシリーズにいったん区切りをつけようと思う。