行と行の間隔って誰がいつ教えるのだったっけ?
業務でちょっと面倒なレイアウトの調整をしていた。行間も微調整していたのだけど、そんな中思ったこと。
私はHTMLやTeXで常識を学んだ
日本語の文字を配置する際の行と行の間隔の感覚は、HTMLを生で書き始めたときに学んだ。日本語はデフォルトのline-heightでは狭いので、CSSでline-heightを150%ぐらいに指定しておく、という話の中で初めて意識をした。
ただ、行長があまり長すぎると読みにくいのでほどほどにしておく、はTeXで学んだ。jsarticleの設定の説明を読んでいたときだったと思う。ただ、行長が長ければ長いほど行間は必要を明確に意識したのは、ここ数年で何かの本を読んでいたときである。
構造とデザインの分離も、当然ながらHTML+CSSとTeXで自然に学んだ。
「プログラミングをやると普通の道具もうまく使える」を思い起こした
プログラミングを教えることで機械に優しい方法が何か、を早く習熟できるという説が一部である。この話は、それと似ている。HTMLやTeXを学ぶことで、文字のレイアウトとはどういうものなのかについて早く習熟することができる。
Wordでも行間の調整や構造とレイアウトの分離は教えられる(教えたこともある)。しかし、どうしてもいろんなものがかぶさっているため、教えたい部分が濁ってしまうことは否定できない。HTML+CSSやTeXほど見えやすい形で教えることができない。
次期課程ではレイアウトの常識には少し触れますが
次期課程の情報デザインでは、(まともに教える場合)文字の配置は構造とレイアウトの分離はある程度は教えると思う。
学習課題例は「情報デザインを意識したWebサイトを作ってみよう」になっていたはず。この課題をやらせる以上、構造をレイアウトに反映させるために余白は適切にコントロールしないとならないし、構造と見た目は分離してコントロールするという話は触れざるを得ない。
教えても定着するわけがない環境
お上は、情報で学んだことはいろんな教科で使うはずだから定着するといっている。しかし、使わない現状がある。使ったとしても、その使った先で指導する教員がわかってないから指導できないという実情がある。
しかし、他の時間は基本がわかってない人が担当するわけですよ?スルーされるし、最悪、情報で習ったことと逆の指示すらしそうですが。情報で教える前後でそんなことされていると手遅れですよ。
私が見てきた光景
スライドに明確な意図もなく明朝を使ってて、模様の上に文字ひっかけてるスライドを指導していない光景を見たことありますよ?何度も。というか、その場合がほとんどでしょう。
そんなのが積み重なって、情報の授業をやるころには「(他のありとあらゆることは緩くしている状況で)私の課題のスライドで明朝使ったら絶対に許さない」と言い続けても、明朝そのままが続出するんですよね・・・
授業はきっかけだけ与えておけばなんとかなる論もあるが
情報で学んだ色んなことについて、意識さえ情報の時間で身につけせておけば、あとはgoogleに聞けるだろうという意見もある。しかし、そんな頭脳を持った人は私の半径3m以内では少数派である。世間は広いから何かが違うのだろうか。
結局、この国で一般人にペーパー試験で罰則をつけられないことについて何かを教育するのは無理といういつもの結論に落ち着くのである。
そもそも時間数わかってる?
情報デザインが教科書でどういう書かれぶりになるのかはわからない。しかし、ここで述べたことは扱うべき必須事項のはずである。しかし、必須事項は山盛りである。小・中で基本操作すらろくに教えていない(総則で教えてることにはしてるが)のだから。
なんとかラーニングがらみで生徒主導でやらせろという縛りもある。
そんなあれこれの現実の中で、たった10時間でまともに教えられるわけもない。 (60/4=15で1単元で、いろんな単元が思いのでだいたい10時間検討で見ておきたい)。
要はクレーマーになってくれなければ良いのです(余談)
まともな人が設定しているデフォルト値にはだいたい理由があるのである。それを思いつきでぶち壊す発言さえしないでくれればどうでも良いのです。