JISかな入力用練習メモ(行ごとのかなの配置・雑感)

業務上、かな入力の練習メニューを作ることになったのでメモ。指が覚えているので、どの段に何が配列されているかがパッと出ないのでここにメモ。

自分が、JISかなで入力してればキーを押していくだけで下に相当するものが得られるのでメモの必要はない。しかし、私は、現状は親指シフト(JISかなでも打てるが)なのでwikipediaの配列みながら作らないといけないのが面倒。

段ごとのかな配置

1. ホームポジション

ちとはしきくまのりれけむ

2. 上1段

たていすかんなにらせ

3. 下段

つさそひこみもねるめろ

4. 最上段

ぬふあうえおやゆよわほへ

雑感

かなを練習させてて良いと思うところ。

  • 濁点のメニューを別に用意しなくても良い
  • タイピングソフトがそのまま素直に使える。ローマ字の場合はローマ字表示がされないものを探すのが一苦労。

意外とはまるところ。

  • 、と。の打ち方を聞かれる
  • 「を」はShitfを押しながらでないと打てない
  • Shiftには右Shiftと左Shiftがあることに気づいていない
  • 最上段の打ち方を教える必要がある(ポジションを一時的に上側にシフトさせて打っても良いこと)。

JISかなはそれなり使い所がありそう

一定の層については、JISかなをやらせる価値があるのではないかと思っている。

原因の切り分け

ローマ字入力の練習を積み重ねても、速度が素直に伸びてない原因は様々なものが考えられる。その一つとして、脳内ローマ字変換が今ひとつ弱い、というものが考えられる。しかし、これを本人が素直に申告してくれる保証はない。

JISかなを使えば、ローマ字がボトルネックになっているかどうかが切り分けられる。もし、JISかなをやらせてみて劇的に早くなるようであれば、脳内ローマ字変換が弱いということが推測できる。そして、JISかなをやらせても速度が上がらないなら、指の動きに何か原因がある、といった形の判断ができる。

タイピングが伸びないとき、その原因を切り分けるツールがあれば(プラトーであることも含め)良いのだが、そのようなものがなかなかない。よって、切り分けに使える指導のツールは一つでも手元に多く持っておきたいというのが本音である。

ワーキングメモリ不足への対処

脳内ローマ字変換が苦手、というのは練習させればなんとかなる、という説もある。しかし、観察によると、一部の層についてはそれはあてはまらないように感じる。

また、ワーキングメモリが少ない場合、ローマ字への意識でわずかでもメモリを圧迫してしまう事が致命傷になる。これを防ぐには、かな入力にしてメモリの圧迫要因を消し去ってしまうのがわかりやすい。

JISかなは、覚えるべきキーが多いため、初期に練習時間がかかるという欠点が知られている。しかし、逆に考えれば練習時間さえ積める環境であれば問題ないということである。瞬間ローマ字変換回路は、こうはいかない。脳のスペックに密接に関わるため、練習時間だけでは解決できない。よって、時間さえ積める環境であれば、JISかなにして、練習時間で問題を解決する、ということが選択肢に入ってくる。

時間数さえ見積もれれば

JISかなが20時間で確実に身につく、とわかっていればもう少し多くの場合でJISかなを使えそうな気がする。親指シフトWikipediaのリンクから見られる練習時間数と文字数の関係のデータは、少し実感と違う。データが古く、知的レベルが高い層を対象にした調査なのが原因と見ている。

ローマ字でないと世間で困るという声もあるが

私の場合は、作文(短文作成)練習をさせるために、少なくとも1分40文字で入力できる入力方式を各人一つは身につけさせたほうが良いという考え方である。このようにタイピングスキルを身につけさせる意義を定義すると、タイピングは単純操作で意味がないという外野の声をシャットアウトできるので良い。作文能力の必然性にケチをつける人はさすがにいない。よって、安心してタイピング練習をさせることもできる。

タイピングの習得の目的が作文能力の育成の前提技能を身につけさせる、ということであるため、世間のPCを使う職場に適応できるかどうかということはあまり考えていない。よって、ローマ字である必要はない。

本当は親指シフトを教えたいが、それはさすがに世間(人によっては自宅ですら)で使えないのでやめている。なお、この文章は親指シフトで書いている。