3つのサイコロの最小値は定義通り素朴にやっては・・・

本をばさっとScanしようとしたら、よくある問題に目が止まった。

サイコロが3つあって(誘導付きで)最小値が2である確率を求めよと。

通常は、P(最小値が2以上)-P(最小値が3以上)が普通。最大値が2以上は、全部2以上が出るとできるので、結局  \left( \frac{5}{6} \right) ^3 で簡単に計算できるし,最小値が3以上でも簡単なので,結局そうやれば簡単にできるでしょ,という考え方である。ただ、個人的にこの考え方、知ってるか知ってないかだと思って好きではない。

なので,普通にできないの?とかふと思ったりすることがある。この問題,最大値の定義ということを踏まえて考えれば

 P(最大値が2) = P(全部2以上) \times P(少なくとも1個2を取る \mid 全部2以上)

で計算できるはずで、

 P(最大値が2) = (\frac{5}{6})^3 \times ( 1-(\frac{4}{5} )^3 )

とすれば、普通に式がたつ。展開すれば結果的に同じ式にはなるけど。

ただ,この解法,「全部2以上の世界で考えて余事象」を考えるのが厳密じゃないとか言われればまあそれまでなんだけど。個人的には,最大値の定義をストレートに考える考え方のほうが素朴だと思うんですけどね。。。

教科書の配列順の関係や、一般人受けの関係で、条件付きの考えははよほど必要な時以外は全面に出さないことになってる,というのはわかる。特に,制限した世界で全事象を取るということは相当に抵抗感があるみたいで。条件付き確率を計算する問題ですから,全事象を条件付きの世界に取り換えて計算することなく,もとの事象の世界で考えて、ばかばか大きな数のまま計算して定義に代入、ってスタンスで書かれているのがほとんどだし。