効率の良くない高度午前1(応用情報の午前の一部の問題を抜粋)をした
今回,確実に1回でパスしたいので午前1を真面目に対策した。
どのサイトを見ても午前対策は「覚えれば良い」とか書いてある。それはさすがに知っている。だいたい,こっちは覚えられないから困ってる。
話の筋はだいたいわかってるので,軽い対策で良いはずである。しかし,それで行くのは怖すぎる。応用情報午前なら80問なので安心できる。しかし,午前1は30問である。範囲に対して30問は少ないので,下振れが怖い。事故がおこって1か月待ちなら良いが,半年待ちはやってられない。
この状況で何をするか?と考えて以下のようにした。なお,分野ごとに対策の濃淡はかなり変えてる。以下は,自分にとって「お勉強」の効果が大きそうな開発技術・PM・SM・監査・システム戦略について取った対策はかなりこれに近い。
複数冊を使って同じ問題を繰り返す
ドットコムあたりを繰り返すのが普通の対策である。しかし,それだと「だいたい」できるので,危機感を感じず伸びない。また,ランダムなので頭の中に体系の地図ができない。
色々考えて,トピックごとに以下のプロセスを回すことで落ち着いた。
- iTECの午前本でトピックの全範囲の問題を流す。
- 瀬戸本(インプレスの教科書)をざっと読みながら問題を解く。
- iTECの午前本の同じ範囲を,解説(まとめ)を読みながら流す。
- シラバスとテキストを突き合わせる。
- 心に余裕があるところはドットコムをばらばらとやる。
あとは,毎日iTECの午前本を流せるだけ流しつつ,2~4を繰り返す。これだと同じ問題を解いてても飽きが来にくかった。
なお,最後の仕上げに松原本(午前2メインの本)も一部の分野で使った。
iTEC午前本は良い本
「教科書的知識はだいたいわかってる人」の一冊目や軸とするには一番良い本だと思う。
そもそも「過去問」「iTEC」の本は外れにくいので,何も考えなくても良い本の確率は高い。
いきなりドットコムとかだと面倒で挫折リスクがある。しかし,問題が少なすぎる普通のテキストは・・といった場合に,特にこの本は良いと思う。
この本をマスターできたら,後はIPAのPDFを解きこんでいくなりドットコムで量を畳みかけておけば万全だと思う。
仕上げにキタミ式を使うのは意外と良い
初学のキタミ式の定評の高さは皆が知っているところ。しかし,最後の詰めでもキタミ式は良かった。
疲れたときに勉強をゼロにせずに済む
エネルギーがない状態だと,普通の問題集に手がつかなくなる。しかし,キタミ式だと疲れて手も雑誌感覚で読める。演習半分・漫画半分ぐらいで読むと演習もできる。
問題意識を持って読むと絵が頭に良く入る
内容がわかった状態で読むと,初学のときとは違う良さを感じる。問題演習でだいたいの筋がわかってるので,漫画の細かいところまで目が行く。また,演習でもやっとしてるところを解消したいという問題式もあるので,そういう読み方にもなる。そんな感じで,楽に色々なことが良く頭に入ってくる。
中身がわかってると高速で読み飛ばせる
説明が丁寧な分,読むのに時間もかかるので今回はこれを使わない予定だった。しかし,内容とか演習がだいたい入ってる状態でこれを読むと超高速で読み飛ばせる。
スタンダードなテキストは瀬戸本でも翔泳社でも
体系的に説明したスタンダードな本は,一冊手元にあると便利は良い。私は手持ちの少し古い瀬戸本を使った(新シラバスとかiTEC見て古いとこはちゃんと見直しながら読んだ)。翔泳社でも良いかな。教本はちょっと違う感じ。
要は説明型のテキストで
- 「細かい区切りごと」に演習問題がちゃんとついてる
- シラバスの順番でカバーしてる
- それなりの問題数が確保されている
というのを選べば良いと思う。
松原本で高地トレーニング
アジャイルのような新しめの範囲は、応用の過去問には直接なくても高度で既に出題されたものがあったりする。そういったとこを松原本(午前2の対策メイン)で仕上げる。
松原本は午前1にも対応はしていると書いてあるが,iTEC午前本がすらすらでないと使いにくいと思った。午前1をこれだけでやるのは危険だと思う。
また支援士の場合、午前2対策としてもある程度は応用情報本を仕上げておくのが有効だと思う。支援士の問題の場合は,レベル4といいつつ3に毛が生えた感じとかの問題けっこうあるので。
対策の根幹にある考え方
以下はノウハウは何もない。自分のこの対策に関連した考え方をだらだらと書いた。
違う角度から同じことを繰り返す
手をつける教材は広げない方が良いと言われている。しかし,試験では複数冊でやっても1つのことを繰り返してるのと内容的には大きく差はない。
IPAの試験対策は過去問という軸があって,それに沿って書かれているものなら(そうでないものもときどき)だいたい同じ方向に行きつく。違いは,ページ数とか対象に応じて粒度とか著者のポリシーによって書き方が変わるだけである。
キタミ式・瀬戸本・iTECの3冊を回すということは,
- イラスト(イメージを理解する・イメージと問題を対応させる。)
- 教科書的(教科書的体系・説明と問題を対応させていく。)
- 問題集的要約(問題数をそこそこ確保する。問題解説厚め。サブノート的な要約もついてる。)
とバリエーション変えながら繰り返しているということになる。
繰り返すということに対して忍耐力がある人は同じものを繰り返してもいいんだけど,そういうのがない人はこんな感じでちょっと変えて繰り返す方が飽きがこなくて良いのでは?と思う。
特に短期間で仕上げる場合だと,短期間で同じ問題を繰り返す必要が出てくる(忘れながら徐々に刷り込むのを待てない)。こういうときは,違う本(見た目・配列)で同じ問題をやる方が同じの繰り返すよりかはやりやすいと思う。
なお,真面目にいうなら,単純反復より比較の視点を入れたりした方が脳に刻みやすいとかいろいろ別の弁護はあるけど。
複数冊を使う意味
段階によるけどそれなりに。例えば,少しわかってきた段階だったら,Aの本でもやっとしていたことがBの本で理解できたり,逆もある。あるいは,Aの本とBの本を関連付けしてCの本が理解できた,みたいなことも。
そういうのは試験後という主張もある。試験前は反復でやっておけば良いと。
ただ,反復で伸ばせる限界値みたいなのが人によって違ってて,そういう限界値が低い人は視点変えの勉強法を速い段階から入れる方が有効ということ。
全ての記述はトレードオフだし,理解度が変わっていくうちに欲しい記述も変わってくるし,なので複数冊はそういう意味でも有効。
複数の刺激をいれることと反復は相補的
色んな体験記を見てると方法Xでいけるみたいなことを書いてる。まあその方が単純化して文章も書きやすいし。
ただ,コアとサブをちゃんとしてれば複数の刺激を入れた方が効率が良いというのが自分の持論。特に真面目に長い時間の勉強するときには。コアを瞬時にというのは前提として,
- コアにいたる段階では別の刺激をいれた方が記憶の定着が良くなったり理解して記憶しやすくなる
- コアから得られる知識量自体が収穫逓減領域ち入ってきたら別の刺激で知識量を増やす
といった感覚。収穫逓減になってもなおコアはリピートするのは前提(無意識化レベルまで仕上げるため)。ただ,それだけをやるのは色々と割が悪いと思っている。
一度に相手にする「わからなさ」をコントロールしつつ勉強
複数並行するからといって全部同時にがっつりやるわけでもない。そこは自分にとって既知となる部分と未知となる部分をうつくコントロールしながら進めていく。今はここはあっさりでここはきっちりやる,を毎日状況をみながら切り替えていく感じ。こういうのって文章化しにくい。。。
仕上げのレベル感
最後の復習は、重い計算や考察問題以外の問題と解答を一瞬でめくれるようになるとか、選択肢見なくても答えがだいたいわかるとかになる。自分の性格上、それでも本番て何問か落とすのだが。
こういう仕上げにするので,紙の本を使うことは必須だった。電子だと紙をめくるスピードに追いつけない。体系で入れていきたいというのもあるので,その意味でも、かっちりした紙の出版物が良い。
(軽い問題だと)1問15秒ぐらいでめくれると復習も楽になるのでそこを目指してた。解説とかを徐々に熟読したり教科書とか違う角度の納得もいれつつ、自然とめくれる状態を作る。めくる速度を上げることそのものが目的ではない。
余裕があるときは、実際は少しずつ手を止めて知識の拡張をしていく。あるいはめくりながら解説の関連事項を思い出したりもする(そして思い出せなくて余裕のあるときは関連事項復習)。ある程度めくれる余裕が出てくるとこういうこともスムーズにできる。
本当はここまでやりたくないけどと思いつつも今回やったら、確かにここまでやれば見えてくるものが違うのはわかった。
午後の下地があるから午前が仕上げられる
なお、これは午後がだいたい理解できるからてきる対策でもある。今回の自分は,午後の下地は既にあって(AP・NW・DB・SC合格済),知識の雰囲気とか必要性がわかってるから投げ出さずにできたといった感じ。
世間では,午前しっかり→午後と,午後しっかり→午前がメインだけど,自分の今回勉強した感じだと,午後から逆算した午前をざっと→午後をだいたい理解→午前をしっかり,が一番良いと思った。特に時間がかけられる場合。
試験後の感想
ここまでやると、なんか少しだけわかってきた感が出てくる。もう応用情報の教科書はPDFだけで持ってても大丈夫かなと思ってきた。
逆にいうと,一回目でわかったになるのはしんどいので,普通に受ける場合はえいっとやりましょうが正しいのかも。