応用情報の体験談はかなり人依存であることを意識しましょう
この記事の続きである。
微かな経験一覧
前の記事で無勉で未経験の文系で応用情報は通ったと書いた。しかし、経験とカウントできない微かな経験は持っていたのである。以下、列挙してみる。
コンピュータ
- 簡単なHTML + CSSを使って日記を書いていた。
- tdiaryをレンタルサーバに設置して日記を書いてた。
- 固定IPが与えられて、PCとプリンタを言われた通りに設定してた。 (この経験は、午後問の読解にかなり効いてくる。)
- 簡単なLinuxの使い方の実習2単位 + Linuxサーバを立ち上げてごにょごにょする実習2単位を経験してた (ただし、ゆるふわ系の実習。)
- IT mediaとか@itとかインプレスのニュースサイト(PC watch, Akiba PC Hotline)とかT先生の自宅日記とかその他もろもろのITに関連するサイトをRSSに入れておいて、暇つぶしに読みまくっていた。
- PCを自作してたこともある。Linuxをメインマシンにして使ってたこともある。
- RubyとRで簡単なスクリプトを書くことはできる。
- センター数学のBASICは勉強していた。
数学
- 高校数学はそこそこできる。数3だけは少し怪しい。
- 学部理系の教養レベルの確率・統計はなんとなくはわかってる。
ストラテジ・マネジメント
隠される経験と能力
多くの体験記は、自分の本当の下地を隠して書かれている。
隠される経験
上で書かれているような、コンピュータについての些細な経験は、隠されがちである。
隠される理由と推測されるものを列挙してみるとこんな感じ。
- この程度は日常生活を送ってれば誰でも経験することだと思ってしまう
- 人様に対して経験と言える経験ではない
- ある無形の経験が試験を解く上で効いている、ということを意識化できてない。
隠される能力
能力もまた隠されがちな要素である。
例えば、理系の筆記学力も、かなり試験対策に対して効くファクターである。理系の筆記で得た知識そのものが効くわけではなく、その筆記を解く能力を開発することで得た能力が効いてくるのである。
個人の体験記はあくまで個人のスペック依存です
以上をふまえると、悪意なく「少し参考書を勉強して過去問をやれば応用情報はいける」という記事が量産されるのを仕方がない気がする。
検索して体験記を読んでると、こういうのはごろごろある。よって、読み手としては防衛本能を持って読むしかない。
注意すべき書き手1 : それなりの理系能力を持つ若い人
こういう人たちは大学に普通に通ってるだけでそれなりにコンピュータに触れられているし。また、筆記学力も既に身につけられている。
注意すべき書き手2: そこそこ賢い文系の人
「(バカな or 普通の)自分でもできたから人にもできる理論」を書きがちなので要注意である。
なぜこうなるかというと、こういう人たちは自分の経験や能力をメタに見れるレベルの賢さまではないからである。あるいは、それができたとしても、めんどいのでえいっと書いちゃう傾向もありそう。
余談 : 今は筆者は少しはまともな知識レベルです
当時の知識レベルのまま、こういう記事は書けません。
一応、この後で高度3つ(NW, DB, SC)を取り、その勉強の過程で知識は補完した。だからこそ、いかに無謀な状態で受けに行ったかをこうやって振り返れるわけです。