探求で九九や漢字を身につけさせろといったらぶっ叩かれるのにね・・・

検索エンジンにひっかかると嫌なので、本文は引用せずに思うことを書くことにする。

小学校の総合に出てくる情報機器習得条項

小学校の総合では、文字の入力などの情報手段の基本が身につけられるように配慮することとなっている。

これを字面通り適用するとすれば、まあ、総合の時間の中で操作をやる時間を先に取ってから(特に慣れではどうにもならない人間が多数出てくる文字入力)授業を進めていこうね、と穏当な話になる。

漢字や九九を探求で身につけろといったら絶対大きく批判されるよね

しかし、お上の解説(これは法的拘束力は無い)は、探求的な学習の過程における実際の場面を通して情報手段の基本的な操作を身につけろと言っている。

これ絶対無理だろと個人的には思う。情報手段の話なのでで誰も文句は言ってないだけだとも思う。もし同じことを九九や漢字の学習について、「暗唱や反復の書き取りの手法は一切使わずに、探求的な活動のみでこれらの技能を身につけさせろ。」言ったらどうなるか?たぶんものすごいバッシングである。

文字入力は、漢字や九九と同じトレーニングが必要な技能である。したがって、その習得段階では単純反復のアプローチが絶対に必要になる。誰も真面目に文字入力を身につけさせようとしてないから、そんな当たり前の意見も出てこない。

総則では相変わらず反復はOKですけど

今回、指導要領の様々なシーンで、探求っぽいその学習活動を通してでは絶対に身につかないし授業破綻だろ、という部分が随所随所に出てくる。反復とかやったらだめなの?とかも思う。

しかし、総則を見ると、今まで通り必要であれば繰り返し学習などの工夫はやってやろしいと書いている。どっちなのかはっきりしろと言いたい。

技能の活用シーンを用意することは当然必要ですが

だいたい、探求活動を通して反復技能が身につくというのは誰かが科学的に実験して証明したのかと言いたい。仮に結果があるとしても、全国津々浦々で様々な教員や様々な生徒や様々な学校で適用できるほどのロバストな結論ではないでしょう。

まあ、全てを探求活動を通してと言いたくなる気持ちもわからないではない。いろんなことについて、訓練だけで終わらせることがあまりに多いのが現状だから。文字入力の訓練させておいて、日頃のワークシートが手書きではそれは訓練させる意味はない。だから、訓練を日常につなげることは必要である。そこはさすがに否定しない。

ただ、訓練だけで終わらせてしまう誘引もきっちり除去してから探求をやれと大声で言ってほしい。忙しいとか1対40とか、それなりに生徒押さえつけて統制とって授業しないといけないとか、そういう種々の制約が教える側を反復重視に向かわせているのだから。

自分に関しては、文字入力の下側はある一定以上にしておかないと、1対40の環境で情報教室で面白い応用の授業はできないという認識である。文字入力が怪しい生徒が一定数を超える、どんな面白い授業をやってもその生徒のフォローで破綻する。よって、面白い授業の下準備として、まずは文字入力の訓練、特に下位層の訓練に力を入れているつもり。それ以外の理由もいろいろあるけど。