時数をちゃんと確保せずにタイピングができるわけがない

4月から授業をしなくても良くなり(なので落ち着いて物を考えることができるようになり)気楽になった。

ただ、環境変化があり、引っ越しがあり、となるとドタバタして更新が滞ってしまった。

文字入力は習得させろとなっている

さて、最近、暇つぶしに指導要領の一部を読み込んでいる。

今回の指導要領の総則では言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力を身につけさせろとなっている。そして小学校ではプログラミングの条項の直前に、

各教科等の特質に応じて,次の学習活動を計画的に実施すること。
ア 児童がコンピュータで文字を入力すること

となっている。問題は、どこでやれと書いてないことである。総合では

コンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得し

などとある。

どこで時間があるの?

「各教科でやれ」「総合でやれ」と書いてあるが「どこのどういう単元でやれ」とは書いてない。

まあ、まじめな人が総合に組み込もうと考えたとしよう。しかし、その基礎となる「どれぐらい何をやらせれば子どもが文字が入力できるようになるのか」というデータは皆無である。この状況で、指導計画を立てて指導できるのは優秀な人だけである。平均的な人にはまず無理である。小学校の先生は専門家でもないし暇もない。

普通の人が授業をするとき、だいたいは教科書に忠実に授業をするはずである。教科書は何時間配当するかということはよしなにセッティングしてくれているので、時間数の割り振りなどを手探りでする必要などない。

しかし、総合にはそんなものはない。すなわち、キーボードの指導に関しては教科書も何もないという状況である。それでどうやって身につけさせるわけ?

結局は、意識高い系のところだけはどんどんコンピュータが使われるようになっていき、意識低い系のところは現状追認になるという当たり前の現象がおこりそうだと思っている。

そして、基本操作ができるという前提で、勝手に内容が高度化された技術と情報の授業をする人が頭を抱えることになるんだろうな。。。もっとも中学技術で扱うはずの「ネットワークを活用した双方向のプログラミング」など、教える(ことにいつかなるであろう)私もできないんですけどね。教える方もできないで良いのだろうか(良くない)。