「GUIはCUIより優れてる」だけ説明しているだけではね・・・

GUICUIについて、たいていの情報の教科書はGUIがわかりやすくて優れている、みたいな書き回しになっている。そして、そういう説明を踏襲して、試験にそのまま穴埋めという人が多くのパターンであろう。

教科書は、使用機会が減りつつある回線交換方式とパケット交換方式のメリット・デメリットのような、今時もうそんなの比較しないでいいだろう的なことにはページ数を割されていることが多い。ひどい場合は「メリットとデメリットを考えてみよう」という、いやそんなの考えられるわけないだろうという課題になっていたりもする。しかし、いまだに滅びることのないCUIのメリットは書かれていないのである。

したがって、ほとんどの場合、CUIの良さを体験させる実習などはされていないはずである。

こんな簡単な問題一つとっても自分で用意して話さないとならない

実際に説明するかどうかは別にして、私はExcelとRの比較・PowerShellでファイルをごにょごにょするなどあたりで、なんとなくCUI的なものの良さをデモしながら説明できるネタは持っている。ネタの質はともかくとして。ただ、それがないとGUICUIの比較を話していて納得できないから、考えておいているだけである。

情報の授業の質が上がらないのは、こんな単純な問題を考えること一つ取っても、受験参考書ほどのお手軽な資料が存在しないからであると考えている。実習ネタを一つ作るにしても、自分で一から全部書いてしまわないとならない。

自分は仕事を片付けるためにスクリプトを書くようになったわけで

私がちょっとしたスクリプトの書き方を学んだのは、そのほうがシンプルに仕事が早く片付くことがわかったからである。

学部のときは、プログラムらしきものは基本的には一切書かずにになんとかしようとがんばっていた。そういう行為は、情報ができる人と競争することになるのでやめとこうとも思っていた。エディタとか正規表現ワイルドカードに毛が生えた態度)はうまく使ったりとかもしていた。

しかし、学部の終わり頃に、Rの本に書かれたサンプルをみて、自分がExcelでひねりにひねって考えたものが1行で終わることがわかった。それを見て、これは脳みそ使うより、さくっと一行で何かが書いてしまったほうが楽だわ、ということで改宗して、多少のスクリプトは書くようになったのである。

それまで、プログラムというのはごちゃごちゃ書くものだと思っていた。しかし、さくっと書けるものも世間には存在することを知った。それならまあやってやるかということでやり始めたわけである。今の情報の科学の教科書見ていても、javascriptでごてごてとか、いや、やる気にならないよって感じである。

一般人にはアルゴリズムやゲームよりまずスクリプト

プログラミングでコンピュータの面白さや仕組みなどどうこうは一般ぴーぷるの教育にとってはどうでも良いことである。まずは、呪文がいかに生活を簡単に便利にするかを示すのが先でしょう。

簡単なスクリプト書いて色々とやっつけだすと、楽に書けるようにデータの側や制約を入れて置いたほうが良いとかいう習慣もついてくる。データをコンピュータに優しい形にしろ、とかいうことも自然と身についてくるはずである。

だいたい、コンピュータを使いこなせると楽ができると教えないと、物好き以外やる気にならないと思っている。そして、楽が素晴らしいはこの業界としてはまともな価値観であるので、この価値観は教えて良い。

こういう考え方ゆえ私はExcelは基本しか教えない

複雑な集計は、Excel以外の道具でやるべきである。そういう発想は、自力では思いつかない。教育として他人が教えるに値する。

奥村先生のリテラシー本のExcel集計の例みたいなのがたくさんある

奥村先生の学部一回生向けのリテラシー本の最後には、複数ExcelをRのパッケージでまとめて集計する例がある。

ああいうのがたくさんあるとね・・・

私はPowerShell開いてcat *.txtで、ざっと全員分の入力テキストファイルを開いたりしてみせたことも多いが・・・・